カテゴリ:落語のこと( 38 )

大量の腋汗

昼休み。
休憩してたら、後輩がやってきましてね。

『○○さんと△△さんが来られてるんですよ』

と言うわけです。
ボキ、患者さんの名前って、すぐ忘れちゃうんですね。
これは多分ボキ自身の記銘力の問題でして。
患者さんの名前だけじゃなくってね、兎に角ものを覚えておくってことが苦手なんです。
で、まったく思い出せないんですが、その○○さんと△△さんが来たからどうしたんや、と聞いてみると。

『ひさしぶりに落語を聞きたいと言ってます』

と言うわけです。
そりゃね、ボキのこんなへたくそな落語を、退院して1年ほどたってからでも聴きたいといってもらえるのはとっても嬉しいことですし。
やります。やりますけどね。
やる場所が、病院には無いんですよ。
退院した患者さんを病棟に連れてくわけにはいかんし。
仕方なく、エントランスホールのソファーに座ってもらって、ボキが椅子に座った状態でちょこっと短めのお話をしたんですが。
ちなみにボキの病院のエントランスホールって、こんなんです。

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いろんな人が通ります。
掃除のおばちゃん、お見舞いに来たご家族さん、事務員さん…
いろんな人にびっくりした目で見られつつ。
ボキの腋汗はダラダラでした。

これからね、ボキ自身、リハビリ界の落語スターとして君臨してくわけで。
こういった場合の対応についても検討しなければと思いました。
by tomokin_koharu | 2010-03-10 23:59 | 落語のこと

つると指揮台

いやぁやってきましたよ。
披露宴での落語。
数少ないネタから、一番おめでたいタイトルの『つる』を選びまして。
枕の部分も含めて10分以内で終わるように工夫してみましてね。


当日、披露宴会場でね、司会者のおばちゃんがやってきて、言うわけです。
『落語をされるときの台なんですが…指揮台を用意しておりますが、いかがいたしましょう』
と。
あ、上方落語、みなさん見たことありますよね?
演者の正面に、見台って台があるんです。
今回もね、見台を使用したい、と事前に新婦には伝えてたんです。
しかし、見台がわりに指揮台か…
指揮台ってことは、指揮者が立つ、あのちょっとでかめの台だよなぁ。
多分高座自体は長机を何個か並べた程度のものやろうし、そこに指揮台を乗っける、っていうのがなんだか想像できんなぁ。


…今思えば、そこでちゃんと確認しておけばよかったんですよね。
でも、乾杯のあいさつも依頼されてたもんで、ちょっと余裕が無かったのかもしれない。
『ああ、もう、全部お任せします』
と答えておきました。

で、宴もたけなわ。
別室で着物に着替えまして。
披露宴会場の扉の外で登場を待ちます。
司会者の紹介でスポットライトを浴びつつ入場すると、会場には…





















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指揮台だけ、がポツンと設置してありました。














…ええ、指揮台だけ。
そこに座ってね、椅子に座ってる皆さんを見上げながら頑張りましたよ。
ま、それなりに笑ってもらえたと思います。



事前の打ち合わせの大切さを実感ました。
ええ経験になりました。
また動画を入手できたら、アップしてみようかな。
by tomokin_koharu | 2010-02-28 23:59 | 落語のこと

繁昌亭昼席 2010年2月4日

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病院に勤めてると、まぁやっぱり冬の風物詩といえば感染性の下痢・嘔吐。
現在ボキの職場でも流行っております。
今日保育にお迎えにいくと、ついに保育でも一人二人と下痢っ子が出始めたらしい。
そしてその一人二人の中に明日香さんも!

ま、下痢くらいなら構いませんが。
嘔吐は勘弁してください。
布団に吐かれて夜中にコインランドリー行くのは大変なので。

本人はいたって元気。
一貫婁のぶたまんをがっついております。



さて、今日はお稽古の日。
米輔師匠に指導していただきました。
みかん屋もぼちぼち終わりが近づいてきております。
米輔師匠の稽古では、ボキは常に
『言葉の頭にアクセントを!』
って部分でご指導いただいてたんですが。そのあたりは大分改善してきたようです。
うれしいなぁ。



で、昼席。

桂 三四郎:犬の目
桂 こけ枝:子ほめ
笑福亭 共瓶:転失気
桂 春若:袴を上手くたためなくて丁稚が主人の浮気をばらしてしまう話
桂 米團治:喜六が踊りの稽古に行ってぐたぐたになる話
桂 一蝶:…忘れた
笑福亭 円笑:与太郎が親孝行の飴を売る話
桂 文喬:変人のおっさんが幽霊の嫁はんをもらって、となりのおっさんが狐の嫁はんをもらう話




桂 米團治氏演じる踊りのお師匠さん的な人物がとっても色っぽかった。
それが一番印象にのこりました。
しかし昼席3回目で犬の目聴くのが3回目。
これってそんなに前座の話として人気なんだろうか。
by tomokin_koharu | 2010-02-04 23:06 | 落語のこと

2010年1月7日 昼席

林家 染太:犬の目玉と取っ替える話
桂 福矢:池田に家とか牛とかを褒めに行く話
桂 珍念:間男が手紙を置き忘れる話
露の団六:初天神
桂 枝女太:定時制高校に父親が入学する話
桂 春駒:
桂 団朝:美人の嫁さんでチョメチョメして早死にする話
笑福亭 松喬:あんまさんが酒飲んで人間こたつになる話


いやぁ全部おもろかった。
おもろかったんやけど、桂 春駒氏がどんなネタやったのかがどうしても思い出せない…
いや、笑った記憶はあるんだが。
ボキの記憶力、大丈夫かな。


個人的には桂 福矢氏。
なんだか独特ななげやり感が妙につぼにはまった。
by tomokin_koharu | 2010-01-07 18:07 | 落語のこと

不穏と病棟落語

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高齢者が入院すると、それまではまずまずしっかりした人でもちょっと変になります。
そわそわしだして、夜眠らないで目がらんらんとしたり。
車いすでうろうろ病棟内を動きまくって、『なんでこんなとこにおるんや。早く帰らせてくれ』って大騒ぎになっちゃったり。
こういう状態を、不穏、って言ったりするんですが。

昨日ね、そんな患者さんに落語を聞いてもらったんです。

『○○さん、僕、趣味で落語習ってますねん。聞いてもらえます?』
『いや、それよりな、うちの娘はどこ行った。はよ帰らなあかんねんけどな』

…ボキの中ではね、セラピスト落語って、やっぱりある程度しっかりしてる患者さんが対象なんじゃないか、と思ってるんですよ。
認知症がある程度進んでしまうと、厳しいかなぁ。何より効果検証ができないし。
じゃあ不穏の患者さんに対してはどうなんだろう、というのはかねてからの疑問だったんです。

誘ってみたものの、会話は上記のような感じで。やっぱり帰らせてくれって訴えが非常に強かったんです。
急遽やることにしたネタは鉄砲勇助。




でね、結果なんですけど。
なんと、しっかりわらってもらいまして。
終わった後も、ボキとすれ違う度に
『あんた、上手やなぁ。また聞かしてえな。』
『本物の落語家さんが来たんかと思ったら、あんたやったんやなぁ。』
ってニコニコ。
お昼休みに落語をしたんですが、夕方までは不穏がちょこっと落ち着いたような気がしました。
ええ、あくまで気がした、だけですけどね。
夕方になったら、またソワソワしてたんで、効果としてはどうなんでしょう。
たまたま昼過ぎは落ち着く時間だったのかもしれませんが。
あ、でも前日は昼間っから大騒ぎだったんですよ。



まあそういうわけで、やればやるほどセラピスト落語の奥の深さを感じるわけですが。
今年の病棟落語会は12月25日のクリスマス落語がラストです。
宝塚亭スピーチ姫(仮)が『くちなし』でついにデビューです。
by tomokin_koharu | 2009-12-22 06:01 | 落語のこと

休日出勤

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さて、落語で患者さんのQOLが上がるか、という例の研究。
先日の土曜日からいよいよ落語を始めております。
土曜日が道具屋。
月曜日が桃太朗。
そして昨日水曜日が子ほめ。
金曜日に鉄砲勇助。

なんで1週間に4回なのか?
なんで1日おきなのか?

…先行研究が見つけられなかったので、とりあえず何の根拠も無く1日おきにやってみてます。
何となく、下手糞な落語を毎日聴かされたら患者さんはむしろ疲れるだろうと思うし。
で、昨日は休日だったんですけどね。
行きましたよ。夕方落語するためだけに。
あ、でもボキが今までやってきた子ほめでは一番うけたかな。


さて、例の米左師匠のあいうえお作文についてですが。

ナにはともあれ
カたるべし

…わかるでしょ?
最後の一行は『人』を『ニン』と読んでくださいね。
by tomokin_koharu | 2009-08-27 06:04 | 落語のこと

何はともあれ…

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我が家のロフトに創った舞台。
バタバタしてて、まだ有効活用できてません。
少しずつ、舞台っぽく仕上げていこうと準備はしてまして。

やっぱり舞台の中央に何かしらどでかい『書』を飾りたいと思いまして、前回のお稽古の際に米左師匠にお願いしてたんです。
で、今日の稽古で頂戴したのがこの色紙。


何はともあれ語るべし…


ボキね、落語教室は一旦お休みにするべきかどうか迷ってたんです。
あんまり多くない休日を、もうちょと家族のために過ごすべきではないかとか…。
けどこの色紙を見てやっぱり続けようと思いました。
かみさんと子どもには迷惑かけますが。


米左師匠、ありがとうございました。



あ、勘のいい人は気付いたかもしれませんが、この言葉、あいうえお作文になってます。
ボキは師匠に説明してもらうまで気付きませんでしたが。
エヘ。
by tomokin_koharu | 2009-08-21 05:24 | 落語のこと

米左師匠に思い切ってお願いしてみた。

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さて、しばらくブログの更新を休んでましたが。
特に理由はないんですが、兎に角眠たかったんで、睡眠時間を優先してました。
そろそろ家も片付いてきたんで、家の中の様子もアップして行けたら、と思っておりますが。

今日は落語教室の日。
米左師匠に稽古をつけていただけます。

ボキ、今日は並々ならぬ決意を持って臨みました。
いや、我が家の舞台にね、ドカンと存在感のある書を飾りたいと思ってまして。
お願いするなら米左師匠、と何となく決めてたんです。
理由はいろいろありますが、やっぱり米左師匠に稽古をつけていただくときは、一番緊張するんで。
その緊張感を常に持って練習できれば、と思っております。

で、稽古の後米左師匠にお願いしまして。
快諾を得ることができました。
でっかい色紙を用意せねば。
楽しみだなぁ。
by tomokin_koharu | 2009-07-16 23:59 | 落語のこと

結果通知

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社会人落語初代日本一決定戦。
事前審査の発表が6月20日ごろ、って話だったので、あっちこっちで応募者のサイトを見てたんですけど。
どうやら事前審査通過者にはすでに6月18日ごろから結果が届いてる様子で。
ボキのところにはなかなか届かない。
これはどうやら落選したらしい、と思っていたところ。

本日帰宅するとポストにクロネコメール便。


…だめだろう、と思いつつ、やっぱりドキドキする。
どうしよう、もし通過してたら、ボキ、困ってしまう。
なんていろいろ妄想しつつ、封筒を開いてみました。





事前審査の結果、貴殿におかれましては、真に残念ながら、本選・予選会への出場が不通過となしましたことを、お知らせ致します。




…次回開催されることを願いつつ、1年間精進します。
来年は『良法師』の名前に負けないような、創作リハビリ落語で勝負してみよう。
by tomokin_koharu | 2009-06-21 23:59 | 落語のこと

研究デザインが揺らぐ

さて、先日も書きましたが、ボキもPT七年目を迎え、そろそろ全国学会での発表なぞやってみようかと思っている日々なわけです。
もともと学術的な活動にはあんまり興味が無いもんで、そのうちどうしても自分で整理しておきたいことが出てきたらその時考えようと思ってました。
そしてついに研究テーマが決まったのです。


熱心な読者の皆さんなら当然お気づきかと思います。
テーマは『理学療法と落語』。
この研究で何を言いたいか、といいますと。
『セラピストが患者の前で落語をすることで、セラピストと患者の絆が深まる』
ということを立証したい。

で、ボキが悩んでるのは、どうやって『絆』というあいまいな尺度を評価するべきなのか、って部分なんですね。
いろいろ考えて、今現在はSF-36の下位尺度であるバイタリティの変化で測ってみたらどうだろう、と。

ボキの仮説なんですけれども。
普段ボキが仕事をしてる病棟の患者さんの前で、5日間連続で落語を演じる。
同じ条件で、ボキのことを知らない患者さんばっかりの病棟で落語を演じる。
また別の病棟で、全く落語を聞かずに5日間過ごした患者さんも居る。
で、この5日間前後での3群の精神状態の変化を調査する。
すると、やっぱりボキが普段訓練で接してる患者群の方が、そうでない患者群に比べてより楽しい気分になっている。有意な変化を見せる。
なぜか。
ボキの想像なんですけどもね、入院生活の中で、一番つらい、しんどいリハビリの時間を共有している人間が、落語をやっている。
それは、お好み焼きにおける山芋の効果のようなもんだと思うんですね。
プラスすることでより強固な人間関係を築ける。
逆に、普段訓練をしてもらったことのない人間の下手糞な落語を聞かされた患者さんはね、ひょっとしたら苦痛にさえ感じているかもしれない。

…いま考えてるのはここまで。
いや、仮にその評価尺度で仮に有意差が出たとして、それのどこが絆やねん、って思うでしょ?
ボキもそう思う。
こんな調査して、何の意味があるんだ、と。
やっぱやめとこうかな、とか。

どっかに人と人との絆を評価する尺度があればいいんですけどもね。
まあ理学療法と落語についてはボキのライフワークになる予定なんで。
第一弾としてはこんな感じを考えているわけです。

もしこの文章を読んで、おかしい部分があったら指摘してください。
お願いします。
真剣に悩んでるんです。





でね、ここからちょっと話が変わるんですけど。
ボキは落語の練習相手として昼休みに患者さんに聞いてもらってるんです。
大体は自分の所属する病棟の患者さんです。
けどまぁまだ覚えたネタが3本しかないので、さすがに患者さんも飽きるだろうと思うので、たまに他の病棟でも練習します。
これはなかなかキツイ。
だってお互い知らない者同士。
別に患者さんだって落語なんて聞きたいって言ってるわけじゃぁない。
そこで練習中の中途半端な落語を聞かせる。
いや、これはマジでキツイ。
午後の仕事に半端無い影響が出ます。

けどね、2週間か3週間に1度くらいの頻度で練習しに行ってると、1度も訓練したことのない患者さんともだんだん仲がよくなってくる。
楽しんで聞いてもらえると、ボキも嬉しくなってくる。
ここではセラピストと患者という関係ではなく、ただの落語好き同志の交流という人間関係が生まれてくるわけです。

2日前、そんな患者さん(別の病棟の患者さん)が近々退院すると聞いて、その方のために着物を着て一席、やってみました。
普段は着物を職場まで持っていくのが大変なので、練習は白衣のままなんですけどね。
ボキはその患者さんがよくなっていく過程を全然知らないんですけど。
ただまぁボキの下手糞な落語を楽しみにしてくれてた人だし。
退院を祝う気持ちで、真剣に『道具屋』を演じてみました。


…うけなかったけど。




まぁそれはいいんです。
そしたら昨日ね、
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『あんたの落語は楽しかった。』
って、何故か炭酸せんべいをプレゼントしてくれました。

もちろんありがたく頂戴しました。





で、タイトルの『研究デザインが揺らいだ』ってことになるわけです。
ボキが上で述べた仮説。
ひょっとして、全然見当違いじゃないか、と。
結局落語が好きな人は普段訓練で接してるとか接してないとか関係なく喜んでくれる。
自分の所属した病棟でするかどうかは大きな意味を持たないのではないか。





あ、あかん。
今日もここまででそろそろ出勤の準備の時間が迫ってきました。
続きはまた明日。
by tomokin_koharu | 2009-06-12 06:07 | 落語のこと